パーマセルテープの電気絶縁能力
去年の夏、お師匠にパーマセルテープをねだった所、新しくレンズを買った記念にとほぼ新品のパーマセルテープを譲っていただいた。
パーマセルテープと言えば、
- 遮光性(黒のみ)
- 糊が残りにくい
- 手で千切れる
- 熱に強い
- 絶縁
と、スタジオのカメラマンにとっては、電気屋にとってのビニルテープ(絶縁テープ)の様な扱いらしい。お師匠ありがとう。
絶縁?
プラントもやってる電気屋的に、絶縁とか簡単に使われるとサラッと聞き流すわけには行かないんですけど。工事現場でもドヤ顔で活線に養生テープ巻きつけておいて感電してから電気屋に逆ギレする雑工とかザラにいるしな。
そんなわけで、きっと誰かが試してはいるだろうけどネットで見掛けないので、試して記録を残す試み。
ちなみに当方は趣味が写真な一介の電気屋であって、厳密な絶縁能力の測定方法は知りませんし、この結果を見たからと実際に試して感電したからと言って責任は取りかねます。電気屋は常に絶縁テープ持ち歩いてるから、それよりも高いパーマセルや養生テープで絶縁する事無いし。
用意したネタは、
- 絶縁ビニルテープ(グレー)
- パーマセルテープ(黒)
- 養生テープ(緑)
- 養生テープ(さくら)
思いつきでやったのでパーマセル以外はメーカ名も商品名も正確な所は不明。
測定した機械は、絶縁抵抗測定計、通称メガ。100〜1000Vの直流電圧を流して対象の絶縁抵抗を計ると言うもの。
まずは絶縁ビニルテープでテスト。コレはちゃんと絶縁を謳っているビニルテープ。赤い棒の方から黒いワニ口クリップの方へ500Vを印加してビニルテープの絶縁抵抗を計測してる。結果はOverLoadで測定不可、500V流れててもテープの外に測定出来るような電気は流れてませんという事。
Apple iPhone 6 Plus (4.15mm, f/2.2, 1/581 sec, ISO32)
はい、500V印加して341MΩ。1MΩ以上あれば感電する事は無いです。ってわけで、パーマセルテープは電気絶縁能力あります。積極的に使うのはどうかと思うけど。
Apple iPhone 6 Plus (4.15mm, f/2.2, 1/439 sec, ISO32)
ついでに試してみた100Vでの結果。OverLoad、優秀ですね、とりあえずコンセント差して使うような機器ならば、被覆がアカン事になっててもコレを巻けば意外とイケるんちゃうかなって事ですが、機器によっては昇圧してる場合もあるので、安易に試すのは危険です。
Apple iPhone 6 Plus (4.15mm, f/2.2, 1/425 sec, ISO32)
謎のインチキ関西弁から標準語に戻った所で養生テープ緑。まさかの500VでOverLoad。冷静に考えてみれば材質そのものに絶縁性能があるんだよな。って事なんですが、電気絶縁するために作られたモノでは無いので、ビニルテープとの特性の違いを理解したうえで有資格者が使うのはともかく、何もわからない素人が絶縁に使うと死ぬ可能性もあるのでご安全に。
Apple iPhone 6 Plus (4.15mm, f/2.2, 1/618 sec, ISO32)
ついでに転がっていたからという理由で登場、養生テープさくら。こいつがまさかの導電体。0MΩという表示は抵抗なく電気が流れているということ。テープが薄すぎてワニ口クリップが突き抜けちゃうもんで、これが正確な数字かどうかわからないけど、気をつけてやって適当な数字が出て、それを参考に絶縁テープがわりに使われても困るので、2,3回咥えてみてダメだったので0MΩが測定結果でしたという事で。
Apple iPhone 6 Plus (4.15mm, f/2.2, 1/628 sec, ISO32)
ブログらしくたまにはデジ一で撮った写真以外の記事を上げてみました。